作業時間見積もりの答え方

こんにちは、ゆーたすです。

皆さんは、よく上司やトレーナーの人から、「それ、いつぐらいに終わりそう?」と聞かれることがあるのではないかと思います。

とは言われたものの、「そんなの分からないよ」ということが多いのではないでしょうか? 初めてやる仕事だし、見当も付かないのが当然だと思います。

 
ゆーたす
私自身、「まあ、1時間くらいだと思います」と適当に返して、実際には4時間もかかってしまった……なんて、盛大に見積もりが外れてしまい、迷惑を掛けてしまうこともよくありました。

この記事では、作業時間を聞かれたときの答え方についてお話ししたいと思います。

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上司が作業時間を聞く目的——なぜ見積もりを聞くのか?

上司は、その仕事を終わらせる見通しを立てるために、皆さんに見積もりを聞くのです。

上司の一番の不安は、「締め切りに十分な質の成果物が出せないこと」にあります。上司も誰かの部下であり、誰かから仕事を振られています。もちろん、締め切りも決められています。

この不安を解消するには、ある程度締め切りまでのロードマップが引けなければいけません。例えば、こんな感じ。

3日前:下書き完成
2日前:資料の構成完成
1日前:資料完成
当 日:印刷

この見通し通りに作業していくわけですが、上司は他にも仕事を抱えていますので、誰かに分担してもらうようにします。

そうすると、頼む人・頼まれた人どうしでペースが違ったり、進め方が違ったりします。ですので、まずはじめにお互い締め切りを決めていくのです。

頼む相手があなただから聞いているわけではなくて、中堅社員が相手であっても、あるいは管理職同士でも、こうしたやりとりは行われているものです。

 
上司
ゆーたすくん、いつ頃に下書き作れそう?
 
ゆーたす
ちょっと立て込んでいるので、あさってをめどでお願いしたいのですが……
 
上司
それだと間に合わないかもなぁ……
いまお願いしている別の案件は後回しでいいから、こっちを優先で明日までにどう?
 
ゆーたす
承知しました! 調整しておきます。明日めどでやらせていただきます!

(蛇足)仕事の進め方はどのようなものか

「仕事に正解はない」。よく聞く言葉だと思います。実際、何かの本や教科書に正答が書いてあるわけではないです。

そのため、みんなが納得する「落としどころ」を探りながら進めていく必要があります。実際には、「たたき台」と言われる下書きを作って、それをみんなで修正し、完成に近づけていくのです。

だからこそ、時間もかかりますし、下書きを数日前には作り終えておく必要があるのです。

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新卒特有の事情——先輩は作業時間ベースでは聞かれていない気がするのですが?

先ほども述べたように、どんな人同士でも、協力して仕事をするときは締め切りを決めるものです。ところが、多くの場合は「日付」ベースで、「時間」ベースで聞くのはやはり新卒の皆さんに対してが多いと思います。それにはいくつか理由があります。

仕事の規模が比較的小さいから

皆さんにお願いするのは、比較的軽い仕事であり、すぐに終わることが多いでしょう。経験も少ない中で重い仕事を依頼してもこなしきることは難しいと、上司が判断しています。

使える時間が多いから

まだ入って間もない皆さんが1日中パンパンだということは考えにくく、ほとんどの場合は上司から依頼された仕事がすべてでしょう。

そうすると、その仕事に掛けられる時間はたくさんあるわけで、1日単位で進めていく必要はないと考えられます。

方向性を度々修正する必要があるから

最も大きな理由はこれだと思います。

先ほど述べたように、「下書き」から仕上げていくわけですが、この下書きも、経験を積むと大外ししなくなってきます。「大体こういうときはこういう流れで話すのがよいだろう」とか、「このあたりは突っ込まれそうだから特に手厚く説明しよう」とか、勘所が分かってくるものです。

ところが、皆さんには経験がありませんので、とんちんかんなものを書いてしまうことがあります。

それを1日単位で締め切りを設定して進めていくと、次の日に全く方向性の違う(と、上司が思う)ものを出してしまうことがあります。実質、1日締め切りが短くなってしまったようなものです。

皆さんにとっても時間の無駄となります。方向性が全く違えば1日まるごと無駄になってしまいます。

これを「手戻り」といい、時間の無駄遣い=人件費の無駄遣いとなってしまうため、極力避けるべきことです。

こうならないようにするには、あまり一気に作業を進めるのではなく、段階を細かく分けて上司とすりあわせをすることが有効でしょう。このため、時間ベースで聞いてくることが多いのです。

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作業時間見積もりの答え方——どうやって見積もって返事をすればいいの?

分からないときには、分からないと言ってしまうのが早いと思います。それでもやっぱり答えなくてはいけないなら、まずは30分としてみましょう。もちろん、分かるのであればその時間を答えてみてください。

「全く回答になっていない」と思われるかもしれませんが、そもそも「答えのない仕事」をやった経験が浅い皆さんに聞く方が間違っていると個人的には思っています。経験のある人が、「自分だったら○○時間くらいかな」と考えて返事をしてあげてもいいくらいだと思います。

それでもやりにくいときは、まずは30分としてみましょう。このメリットは、どっちに転んでもある程度対処できるということです。

少し取り組んでみていけそうであれば、30分でも結構進んで確認してもらえます。
一方、全く分からないときでも、30分一応自分で考えてはみたけれど分からなかった、という形でもう一度相談しに行けばいいのです。

上司からすると、部下、それも新卒入りたての人は、「どんなものを出してくるかわからない人」、もっと言うと「使えない人」なのです。上司自身が思う「このくらいのクオリティで提出しよう」というクオリティに達しているものを出してくれるとは思えないわけです。

そうすると、上司が皆さんに依頼するときには、はじめから、皆さんから受け取った成果物をそのまま使うのではなく、チェックして、修正して、提出できる品質まで引き上げるつもりなのです。

ですから、30分でも自分なりに考えた上で相談しに来てくれれば何も悪い気はしませんし、早いうちに「できない」「ズレている」ということが分かれば上司としても次の指示を出せます。

 
ゆーたす
私自身、「まずは30分やってみます」と言うことも多々ありますし、問題にはならないですよ!

まとめ——とりあえず「30分」

まず、上司の気持ちになって、どうして時間を聞きたくなるのかを説明しました。それは、「仕事を終わらせる見通しを立てるため」でした。

そして、なぜ「時間」単位で締め切りを決めるのかというと、それは「大きな方向性の違いによる『手戻り』を避けるため」でした。

最後に、どのくらいの時間で答えればいいかというと、「分からなければ聞く」「それでも答えなくてはいけなければとりあえず30分と答えて、やってみてから相談する」でした。

一度実践してみて、分からないことがあったら聞いてくださいね。

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